【訪問介護】ヘルパーの知恵袋 vol.1
【家庭でのノロウィルス対策】
自宅でのノロウィルスやロタウイルスによる、嘔吐や便の処理の方法を間違えてしまうと、人から人への感染、嘔吐物の飛沫感染と、どんどん広がってしまい大変なことになってしまいます。
そのためには、素早く対応することが大切になってきます。
そこで、処理の方法と、自宅にある物を使って用途に合った濃度の消毒液を作ることができるので、ご紹介したいと思います。
●ノロウィルスを広げない3つのポイント●
- すぐにふき取る・乾燥させない
ノロウィルスは乾燥すると空気中を漂い、口に入って感染することがあるので、嘔吐物や便は速やかに処理することが感染防止に重要です。換気も重要です。 - きれいに拭き取ってから消毒する
ノロウィルスは家庭用塩素系漂白剤で薄めた消毒液が有効です。
消毒液は、汚物が残っている状態で使用すると、消毒効果が低下するので、消毒前にまず汚物をきれいに取り除くことが大切です。 - しっかり手洗いをする
広げないために、石鹸でしっかりと洗い、流水でしっかり流しましょう。
<タイミング>
嘔吐物等の処理後、拭き取り掃除後、調理の前、おむつ交換の後 等
《吐いた時》
- ビニール手袋、マスク、ガウン、靴カバーなどを着用する。
- ペーパータオル・布などで嘔吐物を覆い、外側から内側に向けて、拭き取り面を織り込みながら静かに拭き取る。
- 床などに汚物が残らないように、しっかり拭き取る。
- 拭き取りに使用したペーパータオル・布などはただちにゴミ袋に入れ、密閉し廃棄する。
*可能であれば、50倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤を入れてから、密閉し廃棄する。 - 汚物を拭き取った後の床などは、50倍に薄めた家庭用塩素漂白剤で浸すように拭く。
*ペーパータオルや布は、なるべく色のついていないものを使用する。 - 10分後に水拭きする。
《衣類等が便や嘔吐物で汚れたとき》
- ペーパータオル・布等で覆うなど、付着した汚染中のウイルスが飛び散らないようにしながら汚物を取り除く。
- 汚物を取り除いた後、洗剤を入れた水の中で静かにもみ洗いをする。
- 50倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤に10分程度漬け込む。
*家庭用塩素系漂白剤に漬け込む代わりに、85℃・1分以上の熱湯洗濯を行うことでもウイルスの消毒効果があります。 - ほかの衣類と分けて洗う。
*もみ洗いした場合、その場所や道具は250倍に薄めた家庭用漂白剤で消毒し、洗剤を使って洗濯する。
希釈方法
塩素濃度5%の場合
50倍
- 汚物を取り除いたあとの床など
(浸すように拭き、10分ごとに水拭き) - 汚物を取り除いたあとの衣類
(10分浸ける) - 汚物の拭き取りに使用したペーパーや布の破棄
(ゴミ袋の中に消毒液を浸すように入れて密封をしてそのまま破棄)
250倍
- もみ洗いしたあとの場所や道具
- トイレの取っ手・ドアノブ・床など拭き取り
※作り置きは効果が低下するため、使う直前に作る様にしましよう。